沖縄の胃がん手術の実績ある経験豊富な病院
胃の粘膜にできた悪性腫瘍を胃がんという。
日本人に最も多いがんで、男性で50歳後半から60歳代にできる人が多い。
胃がんは、胃壁への進行度によって2つに分けられる。
早期胃がんは無症状のことが多いが、人によっては弱い胃の不快感や胸やけ、げっぷ、食欲不振を訴える場合もある。
しかし、進行胃がんになると、食欲不振が進み、衰弱が目立ち、おなかが張る、ときどき痛む、血を吐く(コーヒー色の吐血)、下血(便に血が混じる、黒い便がでる)などの症状が現れる。
そしてさらに進行すると、がん細胞が血液などに入り込み肝臓、脳、肺など他の臓器に転移する。
早期胃がんは治る確率が高い。
粘膜にとどまっているがんの多くは口から胃カメラを入れてがんを取る内視鏡治療で完治が望める。
胃を切除することなく、後遺症はほとんどない。
以前はがん組織の根元にワイヤをかけ、高周波電流を通して焼き切る方法が主に行われてきたが、現在は、特殊な電気メスでがんをはがし取る「粘膜下層剥離術」(ESD)が主流になってきた。
内視鏡治療ができないと、たとえ早期がんでも従来通り、手術で胃と周囲のリンパ節を切除することになるが、最近の胃がん手術の技術は日本の外科医は世界でトップクラスで、病院間による技術の差はそれほど大きくない。
早期胃がんの腹腔鏡手術では、未だ、研究段階であり、施設や病院、医師による技術差がまだ残る。
おなかに1cm強の穴を4,5か所開け、カメラや超音波メスなどを挿入し、モニターを見ながら胃やリンパ節を除去する。
おなかを大きく切らないので、回復が早く、傷跡も目立たない。
反面、技術の習得が難しく、手術時間が長引く欠点もある。
胃がなくなるため、小食になり、下痢をしやすくなるなどの後遺症は、回復手術の場合と変わらない。
粘膜下層剥離術でもそうだが、新しい治療を受ける際には、医師の経験は聞いておくことが大切だ。
進行胃がんは、早期がんに比べるとかなり手ごわい。
患者の半数は治療で治るが、残る半数は残念ながら、延命できても亡くなってしまう。
手術ができる場合は、胃の切除後にS-1という抗がん剤を飲むのが一般的な治療法。
残っているかもしれない微細ながんをたたき、再発を防ぐのが目的。